シボ加工の本革・手縫いのマネークリップ

この記事では本革のマネークリップの作り方(手作り)をご紹介しています。

2021年に、より詳細な作り方を記載した下記記事をアップしております。作り方を求めてこのサイトにいらっしゃった方はぜひ下記記事をご覧ください。

以前会社の同僚に2つ折のカードケースをプレゼントしたのですが、その人はお札もカードケースに挟む使い方をしていて、カードのポケットがガバガバになってきたと指摘いただきました。

カードケースにお札を挟んで、出し入れしても緩くならない厚い革を使えばどうか、とかいろいろ考えてはみたのですが厚すぎると加工も難しくなる。。

ということで、今回はシボ加工革のマネークリップを作成しました!
金具部分は「札バサミ」というものを使っています。
タカラ産業さんで2つ購入しました。

最初お店に行って金具棚を見てもなかったので、さすがに置いていないのかなーと思い一応店員の方にあるかどうか聞いてみたら、表に出ていない棚の下の引き出しの下にありました!タカラ産業さんでは何でも揃います。

もちろんネットのほうが買いやすいですが・・・。

マネークリップ 札バサミ

タカラ産業さんには札バサミは3種類あり、その中から長年使用してもメッキが剥がれないものを選んだのですが、確か真鍮だったと。経年変化でアンティークっぽい雰囲気になるとか。
金メッキなどでは経年変化で剥がれてくるということです。
それだとせっかくのマネークリップが台無しです。
次回購入するときに間違わないよう、剥がれるのはどの金具なのかちゃんと説明を聞いておけばよかった。
また次回聞きに行きます。

札バサミで札を挟む
お札を挟むとこんな感じです。

金具の取り付け方法、試行錯誤しました。
作り方を教わったわけでもないですし、誰かが作ったマネークリップを持っているわけでもなく、(毎回そうですが)勝手に想像して作っていきました。

今回もマネークリップ用の型紙を作成しました。金具取り付け部分の調整が難しかったです。

チラシでは薄すぎるので、雑誌のページを切り取って、型紙のベースを作成しました。ベースを作成してから、方眼紙の型紙を使って形を整え、切り出す用に加工してます。

革を切り出す

型紙を使って革を切り出します。
マネークリップの革を切り出す
今回もチリ落としをするので、ベースとなる写真の下側にある革は型紙通り、上にあるポケットの革は型紙のひと回り大きいサイズで切り出してます。

札バサミ取り付け部分の角を丸くする

今回写真を撮り忘れたので載せられないのですが、型紙にも札バサミを取り付けるくぼみを付けています。
札ばさみがまさに札を挟む部分は先に角を丸くし、コバ面を整えました。
札バサミのコバ面を整える

先にやっておかないと、金具取り付け後はコバ面を整えられなくなるためなのです。
ですが、作業をしていて最後の仕上げの方で気づいたのですが、金具取り付けはポケットを付けて、コバ面を整えきった後でも良かったなと。。
次回は最後に金具を取り付けます。
最初に取り付けてしまったのでチリ落としも大変でした。

札バサミの金具取り付け

というわけで、札バサミを最初に取り付けてしまいました。
札バサミ取り付け

型紙に穴をあける位置を記して菱目打ちで穴をあけました。
穴をあけてから札バサミの金具を中心に置き、糸をバネ部分に巻きつけてから、穴に糸を通して締め上げ、ガッチガチに縫い付けました。
使っていると絶対取れてくると思ったので、ミシンでは再現できないくらいガッチガチです。

この状態でも十分マネークリップとして使えます。
マネークリップ暫定完成
ポケットがなくてもシンプルでいいものです。海外旅行するときにチップを払うときにさっと取り出せます。
大金を持ち歩かず、これだけ持っていれば安心安全。

しかし、同僚はクレジットカードも一緒に持ち歩きたい、という要望があるのでポケットは付ける必要があります。

窓を開けた革に透明セルを両面テープで貼り付け

窓をあけた革に透明セルを両面テープで取り付けます。
両面テープでカードポケットに透明セルを取り付け

透明セルも革用の両面テープもネットで購入できます。

窓の縁に沿ってケガキ、手縫いで縫い付けます。
透明セルの縫い付け

手縫いで透明セルの縫い付け

窓付きカードポケットの取り付け

銀ペンを目印にして本体の革に窓付きカードポケットをのり付けします。
窓付きカードポケットののり付け

表側からだとこれだけ革がはみ出ています。この部分をチリ落としします。
窓付きカードポケットのチリ落とし

窓枠の位置も計算済み、ど真ん中でチリ落としできました。
窓付きカードポケットの取り付け完了

窓付きカードポケットの縫い付け

窓無しカードポケットの取り付け

逆側にもカードポケットを取り付けます。
窓付き側は中に何のカードが入っているかすぐ判別できるようにして、反対側とすぐ見分けられるようにしたので、逆側は窓無しです。
カードポケットの取り付け

革のもともとのサイズが微妙だったのでだいぶ革がはみ出てますが、こっちも同じくチリ落としします。
カードポケットのチリ落とし

チリ落としして、縫い付ければマネークリップもほぼ完成です。
カードポケットの縫い付け

角を丸くし、コバ面を整えて完成

角を丸くし、トコノールでコバ面を磨けば完成です。
トコノールでコバ面を磨けば完成

シボ加工革のマネークリップ、高級感があります。
シボ加工のマネークリップ完成

カードは2枚しか入らないのでそこがもしかしたらまずいかもしれませんが、このマネークリップもプレゼントしようと思います。
2枚以上も入れられなくはないと思いますが。。

カードポケットが内側を向いているので、革が少し伸びてしまっても飛び出してくるようなことはありません。
世の中には上向きのポケットを備えたマネークリップが多いですが、こういう工夫ができるところが手作りの醍醐味です。

あと、私の制作する革小物はすべて手縫いですが、あまりブログ記事で手縫いを強調してこなかったので、クオリティの高い手縫いを今後はアピールしていこうかなと、記事タイトルに「手縫い」と入れてみました。

記事タイトルとページタイトルにも「手縫い」と入れればまた流入が増えるかなと。
最近少し自然検索が頭打ちです。

以上、シボ加工の本革・手縫いのマネークリップの作り方でした!