【必需品編】レザークラフトを始めるときに必要な道具

こんにちは!革小物のaekana( @leather_aekana )です。
数年ぶりに革小物を再開しようと思い、昔の道具箱を引っ張り出してきました。が、コバスリックは液漏れ、トコノールは固形化、オイルワックスは水と油が分離、革包丁は錆びついている始末。
過去のお世話になった道具には成仏してもらいつつ、必要なものは買い直して整理する必要に迫られたので、レザークラフトを始めるときに必要になる道具類を、とりあえずレザークラフトをはじめたい!という初心者の方向けにまとめました。

この記事は以下のような人におすすめ!
- 革小物づくりを始めたい人
- 道具を揃えるところから調べたい人
- 革小物を手作りしてプレゼントしたい人
最低限これだけ揃えておけば簡単なブックカバーくらいは作れますよ、というレベル感で、道具を揃えた場合の金額感も最後にまとめております。
目次
革を買う
まずなんといっても革を調達する必要があります。家の近くに皮革専門店があれば最初は直接買いに出向くのが良いでしょう。お店が忙しくなければ従業員の方が革について説明してくださったりしますし、手触りや質感は生で見ないとやはりわかりません。
浅草橋の皮革専門店で買う
わたしは数年前まで皮革問屋ひしめく浅草橋の近くに住んでいたため、革の調達は問屋でしていました。
■細かい端切れや革紐は駅前のタカラ産業さん。
http://www.takara-sangyo.com/index.html
■大きめの革(牛の半身とか)はアビチさん。
https://www.leatheroutlet-abc.com/
と使い分けて買ってました。懐かしい。
アビチさんの店主は非常に気さくな方で(下町のおじさん気質)、革の特徴等もしっかり説明してくださいます。
東急ハンズで買う
地方に居ると浅草橋までいけない。ので、近くに東急ハンズがあり、レザークラフトコーナーがあればラッキー。そこで革が買えます。
サイズや色は少ないですが、ハンドメイドコーナーでレザークラフト専用コーナーがある店舗もあるので近所に皮革専門店が無くて東急ハンズがある方はぜひチェックしてみてください。
あと同じ様な雑貨系だとユザワヤさんでも皮革をおいてる店舗がありますので、東急ハンズかユザワヤでチェックが良いでしょう。
レザークラフト・ドット・ジェーピーで買う
皮革専門店は近くにないし、ハンズもユザワヤも無いよ!という方にはレザークラフト・ドット・ジェーピーがおすすめです。
皮革もさることながら、キーケースやハトメリングなどレザークラフトに欠かせない金具・薬品類も取り揃えています。
■レザークラフト・ドット・ジェーピー公式サイト
https://www.leathercraft.jp/
8,000円以上送料無料ですが、そうでなくても送料一律480円は嬉しい価格帯ですね。わたしは金具や薬品類が必要になった時や、比較的上質な革が必要になったときに利用させてもらっていました。
楽天市場にも出店されていて、わたしは楽天ヘビーユーザーなのでこちらを利用させてもらっています。
■レザークラフト・ドット・ジェーピー 楽天市場店
https://item.rakuten.co.jp/leathercraft/c/0000000200/
オンラインストアですが公式サイトも楽天サイトもスキ加工をしてもらえるので非常に便利です。ブックカバーであればこのくらいのサイズがあれば十分だと思います。
https://www.leathercraft.jp/item/40468/
本の表紙を挟むスペースを作るために革を折り返すので1mm程度の薄めの方が良いでしょう。
銀ペン
革を買ったらブックカバーのサイズに切り出す必要があります。つるつるの革にどうやって印をいれるの?ボールペンなの?そう!わたしは最初ボールペンを使おうとしていました。
だがしかし、インクが付きません。革がボールペンのペン先を滑らせないからです。普通に考えたら分かりますね。革に印を入れるために銀ペンというものを使います。
銀ペンは先端を上にしてしばらく置いておくと、出にくくなってしまうことがありますので先端を下にして保管するようにしてください。
銀ペンで印をつけるブックカバー用のサイズについては本の大きさにもよりますので工夫しながら考えてみてください。想像して作り上げるのもレザークラフトの醍醐味です!
革たち
革を買って銀ペンで印をつけたら革を切り出します。文房具店で売っているカッターナイフでも切れなくはないですが、これからレザークラフトを趣味としてやっていくのであれば、革たちを購入することをおすすめします。
革が厚くても薄くても、革を切るために力を入れやすいグリップになっているため非常に扱いやすいためです。わたしは替刃機能もあるこちらを愛用しています。
革たちを使うためにビニール板を敷く
革たちは非常に切れ味が良いです。新聞紙や雑誌では貫通して机を傷つける可能性が高いのでビニール板を下に敷いて革を切りましょう。わたしが作成している革小物はだいたいこのサイズのビニール板でまったく問題ないです。
ディバイダー
革の縁に沿って、まっすぐな縫い目を付けるため、「ディバイダー」という道具を使って革に溝を付けます。名前は聞き慣れないですが、コンパスのようなものです。

このように、2脚のうち片方を革に添わせ、もう片方を革に押し付けて溝を付けます。次の工程で、この溝に沿って縫い穴をつけることになりますので、正確にまっすぐ引きましょう。
縫い穴をあける
菱目打ち
ディバイダーで溝を作った部分に沿って菱目を打ち込んでいきます。ここで開けた穴に沿って糸を通して縫っていきます。

菱目は1、2、4、6本目と大きさがいろいろありますが、ブックカバーであればオーソドックスな4本目が良いでしょう。ほかの革小物をつくるときもだいたい4本目であれば問題ありません。
ゴム板
菱目打ちは木槌を使って革に打ち込み縫い穴を開けるので、下にゴム板を敷く必要があります。ビニール板では下の机を傷つける可能性があるのでゴム板を買うようにしましょう。
木槌
ゴム板の上に革を起き、ディバイダーでつけた溝に沿って菱目を置き、菱目の後ろから木槌でトントンして穴をあけます。
これが割と大きい音を建てるので、集合住宅で作業をする場合時間帯に気をつけましょう。また、下の階に衝撃が伝わるかもしれないので膝の上にゴム板を置いて、その上で菱目を打つようにすると衝撃を和らげることができます。
革を縫う
針
革を縫うための針ですが、裁縫用の針だと穴が小さく麻糸が通らないのでレザークラフト用の針を買いましょう。
凝ったものを作るようになると、カーブ針やすくい針などいろいろな形状の針を使って革を縫うことになりますがブックカバーは丸針で十分です。
レザークラフトでは針は最低2本必要になります。ブックカバーの場合だいたい1mぐらいの長さに糸を切って、両端に針を付け、両方から革を挟み込む様にひと穴ずつ縫って締め上げていきます。
麻糸
革の色味に合わせた麻糸を選びましょう。菱目打ちが1.5mmの場合、中細(20/3)の麻糸で縫うとステッチがきれいに仕上がります。
わたしはエスコードの麻糸を愛用しています。色味も豊富で丈夫です。
蜜蝋
麻糸を針に通す前に麻糸全体に蜜蝋を塗ります。そうすることで、麻糸の毛羽立ちを抑えることができたり、麻糸同士の摩擦が少なくなって切れにくくなったりします。必ず塗るようにしましょう。
蜜蝋は、麻糸に塗ったときに糸の端っこを持って、糸がピンと立てばしっかり塗れていることになります。その後針に糸を通しますが文字で説明するのが難しいので下記記事でイラスト付きで詳しくご紹介しています。細かい作業なのでぜひご覧ください。
まとめ
ここに記載した道具を揃えればたいていの革小物は作成できる準備が整います。
わたしが紹介しているこの記事内の商品で、必要な道具の費用をトータルすると10,014円(税込)になりました。楽天市場の商品で合計したので概ね店舗でも近しい金額になろうと思います。
- 銀ペン 308円
- 革たち 2,200円
- ディバイダー 1,160円
- 菱目打ち 935円
- ゴム板 1,210円
- ビニール板 2,200円
- 木槌 1,155円
- 針 198円
- 麻糸 382円
- 蜜蝋 266円
革はピンキリなので、自分が納得する質と値段で購入を決めましょう。そんなにお金をかける必要がなければ、「2.革たち」はカッターナイフでも良いです。
手作りの革小物はプレゼントに最適です。相手の好みを考えながら革や糸を選んで時間をかけて作成するという理由もありますし、革は長く使っていると経年変化で味が出てくるものなので、飾ったり押し入れにしまったりせずちゃんと身近に使ってくれます。
プレゼントする相手が読書好きならブックカバーは必ず喜んでくれます。