赤い本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケース・裏地付き
この記事では赤の本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケース・裏地付きの作り方(手作り)をご紹介しています。
作ってほしい!と依頼をうけるなかで一番多いのが、良く作るこの小銭入れ付きキーケース付きパスケースです。
そして赤色の希望も多い。
他の色の革もいろいろ持っていて、どれがいいか一応聞くのですが、だいたい赤色と言われます。
なので、赤のヌメ革をレザークラフトドットジェイピーさんとタカラ産業さんで良く買います。
気づけば私の家は赤い革だらけになってました。
毎回真っ赤だと作る方の私も飽きてきたので、今回は黒の裏地付きにしてみました。
その分手間も増えますが黒の裏地と赤のステッチで、かなりかっこいいキーケースになりました。
工程もその分多くなってます。
色鮮やかな赤い革。
革とは思えない美しさです。手触りもしっとりしてます。
レザークラフト・ドット・ジェーピーさんのサドルレザーは上質。
タカラ産業さんの革は厚くてゴツゴツしててワイルドな感じです。
Table of Contents
革に銀ペンで線を引く
作っておいた型紙を使って銀ペンで線を引きます。
裏地は黒い方の革からあとで切り出しました。
20cm✕30cmの大きさの革を1枚買っていたので、
切り残しが中途半端に大きくなってしまったのが残念。
革を切り出す
カーブの部分を気をつけながらカットします。
裏地用の黒の革を切り出す
赤い表の革よりも一回り大きく裏地用の黒い革を切り出します。
黒の革は浅草橋のアビチさんで牛半分の量を購入しました。
裏地に使いやすい厚さで重宝してます。
革のトコ面を磨く
キーケース完成時には表に出ない部分がほとんどですが、
パスケース部分は裏地をポケットとして使う想定で革を切ったので、見えないところも整えます。
こちらトコノールで磨く前の裏地の革のそのまた裏側。
そしてこちらがトコノールで磨いたあとです。
比べてみれば一目瞭然。このツルツル感がたまりませんね。黒い方は完全に隠れますが。
ディバイダーでケガく
裏地をのり付けする前にディバイダーで表の革をけがいておきます。
さきにけがいておかないと、裏地を貼り付けてからでは折り目の部分が膨らんでけがきにくくなってしまいます。
裏地をのり付け
ディバイダーでけがいたあと、のり付けをしますが全体にのり付けしないようにします。
具体的には下の写真のように薄いグレーのところだけのり付けします。
右側ののり付けしないところはパスケースを入れる部分になるためです。
右側から6.5cmの部分が折り返しのところのスタートです。
もう一方の革も折り目付近だけのりは付けません。
こちらは左側から6.5cmの部分が折り返しのスタート。
裏地を貼り付けるとこのようになります。
はみ出た部分はちり落としをします。
チリ落としをする
赤い表面の革に沿って、裏地のちりを落とします。
こうすることで、コバ面をしっかり揃えることができます。あとでコバ面も磨き易い。
菱目打ちで穴をあける
ちり落としが済めばパーツが揃うので、マチも含めて両面テープで貼り付けて、完成後の形にします。
細かい作業は省きますが、マチの穴まで考慮して穴を開けていきます。
革は仮止めなので、裏地だけに開ける穴もこの時に開けておきます。
これでバネホックとキーケース金具以外の穴あけは完了です。
省いた部分の作業は、細かく載せているとそれだけで記事ができてしまうのでまた別の機会に。
キーケースとバネホックの穴をあけて取り付け
菱目打ちの前でも良いのですが、キーケースの金具取り付け用の穴と、バネホック取り付け用の穴を開け、取り付けていきます。
ほぼ完成に近い状態です。縫ってないだけ。
バネホックは凹用の穴をあけてから凸に目印を付けましょう。ボタン同士がずれるのを防ぎます。
型紙に目印はつけていますが、まったく同じ位置だとしっくりこないこともあるので、毎回縫い上がりの形になってからバネホック取り付けの目印を入れるようにしています。
もう片方の革も同様です。
省きましたが、実はマチの片側は縫い付けてます。
こうすることでバネホックの凸部分の目印がずれなくなります。
仮止めしているだけなので、縫っていないとずれてしまうかもしれないので。
凸部分も最後に取り付けます。
写真は無いですが、反対側の小銭入れ側も同じように付けてます。
縫い付け(赤い糸を使用)
赤い革用に購入した赤の麻糸で縫いました。
裏地との相性も抜群。赤いステッチが我ながらクールです。
マチも含め全体を縫います縫います。
裏地の赤いステッチが際立ってます。
コバ面を整えて完成
最後はコバ面をコバスリックで綺麗に仕上げ、縫ったところは縫い目を押しつぶす工具で押しつぶし、
オイルワックスを塗りこんで完成です。
キーケース+パスケース側
小銭入れ側
仕上げの作業はいつか別記事で投稿します。裏地はボタンをはずさないと現れないさりげなさ。
自分で使いたいくらいです。
以上、赤い本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケース・裏地付きの作り方でしたー