コバホック・赤い本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケース・裏地付き

本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケースの作り方(手作り)をご紹介しています。

2014/11/13に投稿した、赤い本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケース・裏地付きの記事で、手縫いの手順について端折って書いたので、忘れないようこちらの記事で詳細に記載します。

ちなみに今回はコバホックなるものを、浅草橋のタカラ産業さんで入手したため、それを使用したバージョンです!
バネホックとは違い、見た目の洗練感はさらにアップしました。
その分費用はかかりますが、それは何とかメルカリの方で回収できればと。

革のチリ落としを行った後から記載していきますので、これまでの経過については上記のリンクからご覧くださいませ。

チリ落としをする

けがき後
最近はチリ落としも手馴れてきました。
右側の革は凹部分の裏地はチリ落とししないのでご注意を。
ちなみにチリ落としする前にケガキ済みです。

マチを両面テープで貼り付ける

マチを両面テープで貼り付ける
こちらはキーケース部分のカバーになる方の革です。
切り出したマチを両面テープで裏地の革に貼り付けます。

両面テープはレザークラフト用の幅が狭いものがあるのでぜひ使ってみてください。わたしがよく使っているのは幅3mmの両面テープです。

菱目打ちでマチごと穴あけ

菱目打ちで、マチごと穴あけ
マチごと下の革まで貫通させて穴をあけます。

凹の部分もしっかり穴あけ。
ここは小銭入れの表面になります。
凹部分も穴あけ

小銭入れの受け側部分にマチ貼り付け

キーケース側のマチに穴をあけたら、今度は反対側です。
キーケース側に貼り付けたマチを引っぺがして、小銭入れ側に、穴が開いていない方を貼り付けます。
小銭入れ側にマチを貼り付け
この時、左から5mmほどスペースをあけておきます。
このスペースが後々小銭入れ部分の底になります。

小銭入れの受け側も穴あけ

こちらもケガいていたラインに合わせて菱目打ちで穴をあけます。
菱目打ちで穴あけ

このような感じになります。
小銭入れの受け側もマチと一緒に穴あけ
凹部分をチリ落とししなかったので、その部分に穴は開けません。
ここは後々パスケースの入口になります。表地と裏地の間にカードを挟むわけです。
これでマチには正確に穴が開いたことになります。
縫う時もこうしておけば楽です。

マチを剥がして中心に穴あけ

パスケースの入り口は閉じませんでしたが、底を閉じないとカードが取れなくなります。
そこで、先に底の部分をケガいて穴をあけておきます。
後からはできません、このタイミングだけ。
このように一度貼り付けたマチをはがします。
※剥がす前に、マチが貼り付けてあった位置を銀ペンでしっかり目印をしておきます。
マチを剥がす

パスケースの底は、パスケースの入り口から6cmの部分を目安にケガキます。
パスケースの底部分を穴あけ

この通り、穴をあけておきます。
パスケースの底部分に菱目打ち

マチ以外の本体の革を仮止めします

マチをつけていない状態で、本体の革を出来上がりを想定して貼り付けてしまいます。
この時⑥で入れた目印が頼りになりますので、ずれないようにしっかり両面テープで場所を合わせます。

パスケースとキーケース側

パスケースとキーケース側です

小銭入れ側

小銭入れ側

パスケースとキーケース側・小銭入れの底部分を穴あけ

パスケースとキーケース側の、表の革を剥がして裏地ごと革に穴を開けます。
ここを縫い付けると逆側で小銭入れの底になるというわけで。
小銭入れの底を菱目打ちであける

キーケースの金具取り付け

表地を引っぺがしたついでにキーケースの金具を取り付けます。
キーケースの金具は表地にだけ穴を開けて取り付けますのでご注意を。
キーケースの金具取り付け

パスケースとキーケースのフタ部分を縫い付け

コバホックを取り付け、凹の位置を特定するためにフタ部分を縫います。
パスケースとキーケースのフタ部分縫い付け

逆側も縫います。手縫いです。手が痛くなります。
小銭入れのフタ部分も縫い付け

コバホックを取り付け

コバホック取り付け後です。
わかりにくいですが凸部分を左の革に少し食い込ませ、穴あけの目印を入れておきます。
コバホック取り付け・目印入れ

逆側にもコバホックを取り付けます。
コバホック取り付け

目印を入れておきます。
わかりにくいですが、白い点線の中の少し凹んだ所です。
こちらは小銭入れ側です。
小銭入れ側に目印

コバホックの凹を取り付け

コバホックの凹を目印を入れたところに取り付けます。
コバホックの凹を取り付け

小銭入れ側は表の革ごと貫通させるので、
一旦両面テープで貼り付けた部分をばらします。
小銭入れ側に凹を付けるためバラシ

同じく目印を入れておいたところに穴をあけて、
目印に穴あけ

凹を取り付けます。
凹を取り付け
ここまでくれば、後はひたすら縫うだけです。

小銭入れ側にマチを縫い付け

小銭入れ側から、マチとともに全体を縫いつけます。
マチの縫い付け

パスケースとキーケース側の、上からマチを縫い付け

次にパスケースとキーケースの上側のマチを縫いつけて、パスケースの底までぐるっと手縫いします。
マチの縫い付け

まだ下側のマチは縫いません。
下側のマチはまだ縫わない

下側のマチも縫い付け

パスケースの底部分もしっかり縫えたら、
下側のマチも縫います。手縫いなのでここらへんまで来ると手がかなり痛いです。
下側のマチも縫い付け

小銭入れ部分の底を縫い付け

最後に、小銭入れの底を縫えば縫う作業は終了です。
小銭入れの底を縫いつけ

コバ面を整え、オイルワックスを塗って完成

仕上げにコバ面を整え、(作業中に何度かやりますが)オイルワックスを丁寧に塗りこんで完成です。

小銭入れ側

小銭入れ側完成 革小物・手縫い アエカナ

小銭入れのフタを閉じた状態。
小銭入れのフタを閉じた状態

パスケース・キーケース側

パスケース・キーケース側完成 革小物・手縫い アエカナ

パスケース・キーケース側のフタを閉じた状態。
コバホック、かっこいいです。シンプルです。
パスケース・キーケース側のフタ閉じた状態

以上、コバホック・赤い本革の小銭入れ付きキーケース付きパスケース・裏地付きの作り方(縫い方)でした。
コバホック、予想以上に作品の出来をアップしました。
バネホックよりも断然見た目がいいです。
ただ、バネホックよりもかなり高いです。

しょうがないので、メルカリではそこそこ高めの金額設定にします。
赤の革も高いし。MADE IN JAPANのハンドメイドは大変です。